自身か、ウイルスか、社会か。

 

夏のおわり。

 

秋の空気が感じられるころ、

風邪をひくことが多い。

 

今年もそうだ。

 

コロナにあって、

警戒が強化された分、

風邪を引きづらくなった。

 

去年は風邪をひかなかった。

コロナには感染したけれど。

 

一旦、コロナには感染すると、

すこし警戒は弱くなってしまった。

 

周りのことを考えると、

コロナに罹ることは避けたい。

 

コロナと風邪は、判断が難しい。

検査を受けても、完全ではなく、

偽陰性偽陽性がある。

 

コロナウイルスは、以前からあって、

新型コロナウイルスが、この度登場した。

 

他のコロナウイルスは、

普段は風邪と呼ばれるようだ。

 

今、わたしが罹っているのは、

新型か旧型か。

 

電車で咳をすることの、

気まずさ。

 

細胞が敵を認識して、

即座に反応するように、

社会の細胞たる人間も、

「敵」を即座に認識し警戒する。

 

そして、私は咳を我慢して、

風邪でないですよ、と無言のアピールをする。

 

ウイルスにとって、

目立つことは、自らの死期を早める。

 

対応されてしまうから。

 

わたしの無言のアピールは、

自らのために、ウイルスを優遇し、

社会を貶める行為なのかもしれない。