鑑賞者が作品を完成させる時代。抽象画

 

抽象画は、作者が一旦完成させる。

 

でも、抽象画はよくわからない。

観るものにとって解釈が分かれる。

 

その線がなにを意味してるのか?

これが描かれた意味は?

 

様々な疑問が頭に浮かぶ。

 

そういった疑問を喚起するところに抽象画の意義はあるのかもしれない。

 

なんとなくいいなとか、好きとかそういう感想でもいい。

 

とにかく、ここで決定的なのは、

抽象画の双方向性みたいなことだ。

 

作品と鑑賞者を行き来する相互の変容。

 

作品は、作者によって一旦の完成を見たのち、

鑑賞者によって、本当の完成がなされる。

 

そしてその完成も時と共に、鑑賞者自身の変容によって変容していく。

 

つまり、

時と共に変化していくという4次元的な芸術と言えるかもしれないと、最近ハッとした。

 

ピカソは二次元平面に三次元を封じ込めた。

目は正対してるのに鼻は横から描くとか。

 

あとは絵の具を上から垂らして、

その運動を絵にするみたいな人もいる。

ポロック?みたいな名前の人。

 

抽象画は、わからない。

たぶん描いてる人も別に考えてない。

 

受け手も考えなくてもいい。

考えてもいい。

 

抽象画の自由は、

相互変容を許容してくれる。

 

作者が作品を完成させる時代から、

鑑賞者が作品を完成させる時代に来たのかもしれない。