われわれは、われわれを所有していない。

 

自分の〇〇

 

〇〇には、いろいろある。

時間。哲学。意見。感性。言葉。

方法。洞察。考え。スタイル。

 

自分の、という自分度がむずかしい。

 

あらゆるものが、

借り物だともいえそうだ。

言葉も、哲学も、意見も。

 

誰かと似ていない意見なんてものがあるか。

誰とも違う言葉はあるか。

あったとして、通じるか。

 

自分の、という時の自分は、

どれほどの自分なのだろうか。

 

自分の意見と言ったって、

それは畢竟、人の意見だ。

 

過去の人の意見や

見聞きした意見をまぜあわせた結果だ。

 

胸を張って、自分の意見だなんて言ってる人は、ただ視野が狭いのだ。

 

学んでる時ほど、

謙虚になるのではないか。

 

学んでない時、

傲慢が幅をきかせる。

 

所詮、思考も言葉もあらゆるものが、

借り物だ。

 

死んだとき、

それらは返却される。

 

死んだとき、

それらは誰かにパスされる。

 

われわれは、

所詮借り物だ。

 

われわれは、

所詮媒介者だ。