数年前に
保険屋さんとファミレスで話をした時の話。
要するに勧誘だ。
その保険屋さんには、驚いた。
私がコップを持てば、
彼もコップを持つ。
ミラーリングというテクニックを使った。
同じ動作を真似することで、親近感を持たせるものだ。
私が持参したボールペンは、
ペリカンというドイツのメーカー製だった。
その知識も持っていて、
知識を披露してくれた。
それらが、なんだか意識的に行われていることが察せられた。
知識とテクニックを多用しすぎると、
底が浅く見えてしまうのだということを学ばせて頂いた。
そして、
私が加入する気があまりないことを察するや、
こっちは時間で仕事をしているんだ。みたいなことを言った。
さすがに、それはよくないと思ったけれど、
そうですよねぇと返しておいた。
この人は、
相手のために仕事をしていないことが伝わった瞬間、信用を失った。
テクニックよりも大切なことが、
その人には見当たらず、
というよりも、テクニックの嵐に、
私が疲弊したのか。
なぜか今日、その保険屋さんエピソードを思い出して、相手のためになることをしたいと思った。