数学が苦手だ。
苦手だとするのではなく、
経験が少ないだけと考えてみることは、
有用かもしれない。
結局、勉強も学習も経験に負うところが大きいと思う。
それを、経験や学習が少ないことを、
苦手ということにすることは、
不誠実なのかもしれない。
苦手とすることで、
目を背けているのかもしれない。
小学生の頃、
食塩水の濃度の問題が解けなかった。
普段なら友達に答えを見せてもらって提出するところを、なぜかそれができなかった。
悔しかったのだろう。
悔しいけど、解けないのを解けないままにしていた。
公式暗記とかじゃなくて、理解したかった。
中学に入ると、
公式を覚えることで、問題が解けた。
しかし、それは解いているということなのか、自信がなかった。
点数は取れるけど、理解はしていない。
そんな状態で過ごした。
点数が取れない同級生は、
「理解」をしたくて、理解していない公式を機械的に使うことへの反感があったのかもしれなかった。
理解することへの努力を重ねる。
このこと以外に道はない。
でも、苦手とすることで、
そもそも適性がないということにして、
目を背けるのだ。
問題から目を背けない能力が、
ある人は強い。
学歴がなんだかんだ重視されるのは、
ここの能力かもしれない。
何か問題やわからない出来事に遭遇した時、
目を背けずに、理解しようと努力することは、
勉強から学ぶことのひとつだ。
私はそれをあまり学ばなかったような気もする。
点数を取ることではなく、
それ以前のことに目を向けることは、
とても大切なことに思える。