何かをしないことがむずかしい社会だ。
ただぼーっとしていることが、むずかしい。
公園で、ぼーっとしていたら、なんだかいけない気がしてしまう。
子どもが遊んでいる公園で、
大人がぼーっと立っていたら、
それはそれは警戒の的だ。
ぼーっとすることの効用は、
過小評価されている。
公園でスマホをいじっているのは、OKだ。
道でスマホをいじっているのは、OKだ。
タバコを吸ってれば尚良い。
何かをしている人にならねばならぬ社会だ。
バスの窓から、外を見れば、
燃える夕日が、美しい。
そんな夕日に気づくこともなく、
人はスマホ上で美しい夕日を眺めている。
何かをしなければならない人は、
現実を見逃す。